5月になりました。爽やかな五月晴れを期待しますが、いきなり暑くなり、また雨風が強い日があるなど不安定な天候になっています。
20日(日)に第51回予科練戦没者慰霊祭が陸上自衛隊武器学校内の雄翔園で開催されます。式典は午前10時30分から始められ、国旗の掲揚、海上自衛隊による儀仗(弔銃)、黙祷で始まり、献花、予科練生の遺書の朗読、遺族代表の挨拶、若鷲の歌奉唱など奉納行事が行われます。
予科練戦没者慰霊祭は昭和41年に第1回が開催されました。この年(昭和41年)に「雄翔園」が完成し、さらに雄翔園の中に建立された「戦没者慰霊碑」の除幕式とともに慰霊祭が初めて開催されました。
戦後になり予科練戦没者の慰霊と顕彰を行おうとする気運が盛り上がる中で、全国各地で慰霊碑を建立する動きがありましたが、昭和38年に靖国神社で開催された予科練慰霊祭(予科練雄飛会全国大会)の時に「戦没者慰霊碑」の建立が決められたということです。
戦没者慰霊碑の建立には、予科練生から「予科練の母」と慕われ、阿見町議会議員など要職を務められた、古谷りんさんの献身的な努力があったそうです。
昭和43年には戦死された予科練生の遺品・遺書を展示する「雄翔館」も建設されました。
慰霊祭では招待者の他にも、阿見町にお住まいの方は参加することができます。予科練平和記念館側から入場できますので、雄翔園の会場前で受付をしていただき入場して下さい。
また慰霊祭が開催される20日には、予科練平和記念館は無料で開館いたします。この機会にどうぞご来館ください。
予科練戦没者慰霊祭に先立ちまして、特別展示「予科練と共に生きる私 行方滋子(しげこ)氏所蔵資料展」が雄翔館で開催されています。
行方滋子さんは雄翔館を運営している公益財団法人海原会の特別参与であり、慰霊祭では進行役を務めています。また、現役の自衛官でもあります。
散逸の危機にある予科練生の資料を、行方さんが私財を投じて収集した展示です。当時の貴重な資料の数々をご覧になり、亡くなった予科練生に対する行方さんの思いを感じとってください。
2日から、予科練平和記念館収蔵資料展「日々を綴れば 阿見町出身の予科練生」を開催しています。
昨年度に引き続き阿見町出身の予科練生 木村孝正さんの日記をパネル化して展示します。日記は昭和17年に書かれたもので、17歳になる木村さんはパイロットになるため、土浦海軍航空隊で猛訓練を行っていました。日記は手紙と違って軍の検閲がありませんでしたので、訓練が厳しかったことや外出止めが解かれて嬉しかったことなど、素直な気持ちが書かれています。
今回は1年分の日記から1月~2月分を展示し、併せて木村さんが使った教科書やそろばん、トランクなど遺品を展示します。