予科練生の教育と教科

1月 9th, 2019

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

今年は新しい天皇が即位され元号が改められます。昭和の時代が遠くなっていきますが、予科練平和記念館は昭和の戦争と予科練や海軍航空隊があった町の戦史を展示し、後世の人に正しく伝えてまいります。

 

今回は予科練生が受けた教育と教科についてです。

予科練生に対する教育は、航空搭乗員としての専門的知識と技能を習得する前の基礎教育を、また将来士官となるために必要な素養を身につけるために行われました。

『海軍飛行予科練習生心得』には、「修学に当りては、自ら求めんとする精神旺盛ならざれば、得るところきわめて少なし。練習生はすべからく自啓自発、疑わしきは徹底的にこれを問い、学びしところを反復復習し、その要点を把握するに務むべし。」と規定されていました。

予科練生の教育に組まれていた科目は、訓練科目として勅諭奉読、訓論、講話等の精神教育と体操、武道などの体育があり、普通学として国語、漢文、数学、物理、化学、歴史、地理などがありました。さらに軍事学として運用術、航海術、砲術、水雷術、通信術、航空術、機関術、軍制及び諸法規がありました。普通学は概ね現在の高等学校程度の内容でしたが、数学、物理、化学はそれ以上の高いレベルでした。授業は午前が座学で、午後に体操や武道が行われました。夏期は7時限で午前7時から午後4時30分まで、冬期は6時限で午前8時から午後3時30分まで行われ、さらに就寝前に温習(自習時間)が設けられていました。予科練生は優秀な操縦員になることを目指して、朝早くから夜遅くまで勉学や訓練に励んだのです。

 

今月は小学生や入学前のお子様向けのイベントを開催します。

12日(土)に「おはなしとむかしあそびの会」、19日(土)に「冬休みミニイベント

予科練こども会」をそれぞれ開催します。詳しい内容については、このホームページや広報あみをご覧ください。

2月2日は当館の開館記念日ですので、入館料が無料になります。この機会にぜひご来館ください。