明日からはじまります

7月 27th, 2011

みなさんこんばんは。

現在夜の10時近く。

学芸員Wがゲリラ的に更新しています。

 

いよいよ明日28日(木)より、第1回特別展「土門拳のまなざし-戦中・戦後と

“幻”の写真」がはじまります。

いろいろありましたが、無事オープンを迎えられそうで

ほっと一安心です。

公開前の会場の様子を少しだけお見せしちゃいます。

 

 

 

モノクロの写真と静かに向き合うのにぴったりな空間になっています。

 

激動の昭和に、「写真の鬼」と言われた土門拳がファインダー越しに見つめたものは

なんだったのか。

 

ぜひ会場でご覧ください。

 

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第1回特別展「土門拳のまなざし-戦中・戦後と“幻”の写真」

2011年7月28日(木)~10月30日(日)

9:00~17:00(入場は16:30まで)

 

常設展とのセット券

大人600(480)円 小中高生350(280)円

特別展のみ

大人200(160)円 小中高生100(80)円

※( )は20名以上の団体及び割引提携カード提示時の料金

お問い合わせ:029-891-3344

 

 

 

 

 

 

 

おさんぽしました

7月 25th, 2011

みなさんこんにちは。

ここ2~3日とても涼しくて快適でしたが、また暑くなりましたね。

急激な気温の変化に体調を崩していませんか?

 

・・・と書きながらマスクマンになっている学芸員Wです。

頭がぼんやりとして、文章がうまくまとまりません。

夏の風邪はなかなか治りませんね・・・。

土用の丑の日にウナギを食べ忘れたせいでしょうか・・・。

みなさんもどうぞお気をつけくださいね。

ぼんやりしている私を見かねてか、解説員Hさんが心配して栄養ドリンクをくださいました。

父のような年齢のHさんには、いつもいつもご心配をおかけしてしまい、

また助けていただいています。

Hさん、ありがとうございます。

 

 

さて、今日から28日(木)からスタートする特別展

「土門拳のまなざしー戦中・戦後と“幻”の写真」展の準備に入りました。

 

 

 

職人さんたちが手際よく作業をなさっていて、みるみるうちに壁が立ち上がり、

特別展の会場ができてきました。

まだ木肌が見える壁ですが、ここにクロスを貼っていきます。

準備段階ってわくわくしますね。

どのような会場になるのか、とても楽しみです。

 

 

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今月16日(土)には、読み聞かせ「おはなしおさんぽの会」がありました。

今年はじめて立ち上げた企画でしたが、

午前、午後あわせて48名のお父さんお母さんとかわいいお子さんたちが参加してくれました。

すてきなお母さんたちもそうですが、イクメンの若いお父さんたちが来て下さって、

「いやー、偉いなー!」と館長がしきりに誉めておりました。

普段は年配のお客様が多い予科練平和記念館ですが、

お子さんたちの元気の良い声が聞こえて、スタッフもついつい笑顔になります。

 

 

この日に読んだのは、

お友達に届けるために、頭のかごにいっぱいにおいしい果物を入れたハンダと

サバンナの動物たちのお話『ハンダのびっくりプレゼント』。

 

今から66年前の8月6日。

広島に落とされた一発の爆弾の下で亡くなった小さな女の子のお話『まちんと』。

 

それから、小さい子たちが一緒に参加できるかみしばい『おいしいとびらをとんとんとん』。

午前の回では、学芸員Aさんが、小さな娘さんを片手に抱えて読んでくれました。

最後は夏にぴったり。大きなスイカを見つけた小さなアリたちのお話『ありとすいか』でした。

 

解説員Mさんは、とってもやさしい声で

みんなに語りかけるように読んでくれました。

 

どのお話も、小さなこどもさんたちは興味を持って聞いてくれたようです。

特に『ありとすいか』は大型絵本で、ページを広げると1メートル弱ぐらいになる

大きな絵本でしたので、みんな本を指で差しながら、次の展開にわくわくしながら、

本当に楽しそうに聞いてくれました。

また、ちょっとむずかしいかな・・・?とMさんと話していた原爆を扱った絵本『まちんと』ですが、

いわさきちひろさんの絵の力なのか、松谷みよ子さんの短くも力強い言葉の力なのか、

Mさんの想いが通じたのか、

お子さんたちはじっと絵本を見つめて聞いてくれました。

 

 

その姿を見ながら、以前Mさんがおっしゃった言葉を思い出しました。

 

子どもたちがのんびり絵本を読めるということは、平和だからできることだと思います。

 

 

今回の地震で大きな被害を受け、いまだ生活を取り戻すことが難しいこどもたちや、

世界中のこどもたちが、どこにいても、自分の好きな絵本を読めるようになれるよう、

今自分ができることをやらなければと思います。

おはなしおさんぽの会を続けることもその一つ。

これからも、お子さんたちにすてきな絵本をたくさん伝えていきたいと思います。

 

 

最後まで聞いてくださったお子さんたちには、折り紙で作ったありがとうメダルを

プレゼントしました。

北海道に嫁いだMさんの娘さんが手作りしてくださったものです。

メダルの真ん中には、模造紙で作られたかわいい動物たちの顔がついています。

みんな大喜びで首にかけてくれました。

 

 

一生懸命本を選んで、練習してくださったMさん、ありがとうございました。

次も頑張りましょうね!

 

 

外のハス田では白いハスの花が風に揺れています。

霞ヶ浦湖畔に美しい夏がやってきました。

 

~平成の予科練生~

7月 24th, 2011

皆さんお変わりありませんか。
毎日が35度を超える暑さが続くと思えば、秋を思わせる気温となり
どうなっているんでしょう?
しかし、暑い日はこれからです。
熱中症には十分注意し、お過ごし下さい。

さて、記念館では平成の予科練生を迎えました。
それは山口県下関にあります、海上自衛隊小月教育航空隊です。
予科練に例えれば甲種飛行予科練習生ではないでしょうか。
制服は予科練に因んで七つ釦だそうです。

この日は真っ白な夏の服装で来館され、
その姿は海軍らしく、凛々しく輝いており、
当時の予科練生の姿が目に浮かぶようでした。

やはり、パイロットに憧れ、飛行機が好き、海軍のかっこよさに引かれ、
入隊したようです。

ちょうど、この日は元予科練生の講話があり、
熱心に聴いており共感されたようでした。

この航空隊の先輩たちは日本のヘリ空母”ひゅうが”に積載されている
ヘリコプターで東日本大震災の支援、救援をしているそうです。
大変ご苦労様です。
私たちは一日も早い復興を願うばかりです。

この様に自衛隊の皆さんは各方面で活躍され、益々の活躍を期待するものです。

記念館では7月28日より10月30日まで
特 別 企 画 展
土門拳のまなざし~戦中・戦後と”幻”の写真~を展示いたします。

ご来館をお待ちしております。

イベント報告(元予科練生のお話会)

7月 21st, 2011

 皆様、暑中お見舞い申し上げます。

 

 今年は梅雨明けすぐに猛暑となり、平穏に生活を続けることが厳しい夏となっています。大震災の影響もあり節電に努めなければなりませんから、私たち一人一人の生きる知恵が試されるときです。「災い転じて福と成す」老若男女が一段階上の人間となるための夏とも言えるのではないでしょうか。メラメラと燃え、かつクールに時を過ごしましょう。

 

 さて、アスファルトに陽炎立つ日曜日(7/17)、元予科練生のお話会が当記念館にて開催されました。「激闘予科練」と題され、元予科練丙種12期生の橋原正雄様、そして元甲種14期生の戸張礼記様お二人からお話をうかがうことが出来ました。

 

 

 私がまず驚いたことはお二人のお元気さ。むしろ頑丈さと言えばよいでしょうか。橋原様は87歳、戸張様は82歳でいらっしゃいますが、まだ若年の私が恥ずかしくなるほどお元気です。背筋がピンと伸び、やはり、お若いときの鍛え方が年齢を重ねられた後に現れてくるのでしょうか。この暑さの中、それだけで私はすでに脱帽しました。

 

 当日は、山口県の海上自衛隊小月教育航空隊の皆様が研修にご来館されており、元予科練生の講師お二人も感慨ひとしおでいらっしゃったようです。

 

 

   お話会の内容ですが、当記念館歴史調査員でもいらっしゃる戸張様が、歴戦の強者でいらっしゃった橋原様のご経験談を引き出してくださったものとなりました。

 

 終戦の前年1944年(昭和19年)10月に行われたレイテ沖海戦(フィリピン)において、橋原様は第一遊撃部隊(栗田第二艦隊)の旗艦愛宕(巡洋艦)にて作戦参加をなされました。レイテ沖海戦とは、戦艦武蔵が撃沈されたこと、また初めて特別攻撃(特攻)が行われたこと、などの史実が残された戦いでした。

 

 ここに橋原様がお作りになった資料のあとがきを要約し、掲載させていただきます。どうぞ、実戦を体験された方からのメッセージをお受け取りください。 

 

   ※  ※  ※  ※  ※

 

 昭和19年10月25日を期して決行された、わが連合艦隊のレイテ湾突入作戦は、太平洋戦争中最大なものであったばかりでなく、空前のものであったろうと思われます。

 

 連合艦隊は水上艦艇、航空母艦、潜水艦、基地航空隊とありとあらゆる総兵力を動員しました。アメリカ海軍もまた全兵力を集中して戦いました。レイテ沖海戦は海上戦闘の定石たる両軍主力の洋上決戦ではなかったため、作戦の内容が一層複雑になったと私は考えています。

 

 レイテ沖海戦において、私は同作戦の核心となった第一遊撃部隊(栗田第二艦隊)の旗艦愛宕にありましたが、同海戦の惨憺たる光景は今なお脳裏に焼き付いていて、昨日の出来事のようにはっきりと目前に蘇ってきます。

 

 連続4昼夜にわたる陰惨極まりない悪戦苦闘にもかかわらず、連合艦隊の将兵は不眠不休、それこそ精根尽き果てるまで最善を尽くして奮闘しました。

 

 私は終始戦闘配置にあって、艦と共に沈みゆく数多くの戦友の最後を見ました。唯々、戦友は祖国の前途に明るい光が差すこと願っていただろうと思います。

 

 私は戦争を体験して痛切に思うのです「世界中のどこにももう二度と戦争があってはならない」と。太平洋戦争についても、またレイテ沖海戦についても様々な考え方があると思いますが、私は戦争をしない知恵こそ重要だと思います。たとえ戦地で敵となっても、戦う個々に何の恩讐もないのです。

 

 こうした私の思いは戦友の面影に背中を押されて、作戦における事実を正確に記録し後世に伝えようとします。また戦争があってはならないと述べることは、私の当然の義務と考えるのです。

 

 最後に、レイテ沖海戦において命を捧げ、世界平和の礎となられた戦友の御霊魂の永久に安らかならんことを私は祈ってやみません。

(※橋原様は全8ページの資料をご用意くださいました)

 

   ※  ※  ※  ※  ※

 

予科練平和記念館イベントについてお知らせいたします。

 

 7/24(日)歴史調査員講演会「阿見大空襲の悲劇」

 

 ◇講師  赤堀 好夫 氏(予科練平和記念館歴史調査員)

 

・昭和20年(1945年)6月10日の朝、阿見町は予科練を中心とした霞ヶ浦沿岸全区域にわたる米軍の大空襲により甚大な被害を受けた。これらの様子を、当時、被災された方々のお話を中心に講演していただく。

 

◆場 所  予科練平和記念館20世紀ホール

◆時 間  14:00~15:00

◆観覧料が必要です(予約不要)

 

お問い合わせは予科練平和記念館まで

電話 029-891-3344

特別展のお知らせ

7月 8th, 2011

みなさんこんにちは。

今日も湿気の多い暑い一日でしたね。

体調を崩しやすい時期ですので、どうぞご自愛ください。

仮設住宅や避難所にいらっしゃる方々も、水分補給をしっかりして

できるだけ無理をせずに過していただけることをお祈りしています。

 

 

さて、昨日は七夕。

年に一度、織姫と彦星が出会うことのできる日でした。

皆さんは何か七夕にちなむことをなさったでしょうか。

 

子どもの頃は親に竹を切ってもらい、折り紙で飾りを作ったり短冊を作って

願い事を書いたりしていましたが、

最近は全然していないなぁ、と反省している学芸員Wです。

 

何かしなければと思い、とりあえず笹かまを買ってみました。

♪笹の葉さらさら だけに。

来年こそは七夕を楽しめる余裕があるといいなぁ・・・と切なくかみ締めました。

 

 

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さて、今日は皆さんにお知らせがあります。

今月末より、予科練平和記念館の第1回特別展がはじまります。

 

タイトルは

「土門拳のまなざし-戦中・戦後と“幻”の写真」です。

 

 昭和を駆け抜けたリアリズム写真家、土門拳。

対象に肉迫するそのカメラワークからは、切り取られた瞬間の空気感が凝縮されたような

迫力ある写真が生みだされます。

「カメラの鬼」と呼ばれた土門拳のまなざしは、激動の戦中・戦後に何を見ていたのでしょうか。

今回は、数多い作品の中から、特に「昭和」という時代がよく出ている写真30点を展示します。

駆け出しカメラマンだった戦時中から、リアリズム写真家として一時代を築いた

戦後まで、時間を追ってご覧いただくことで、土門のまなざしがどのように変わっていったのか、

また変わらなかったものは何なのかが分かるようになっています。

 

土門拳は、予科練にゆかりのある方でもあります。

昭和19(1944)年の夏、予科練をPRする写真を撮影するために

土浦海軍航空隊に来て、2ヶ月ほどかけて練習生たちの写真を撮りました。

 

練習生のある班とともに生活をしながら、シャッターを切りまくる土門。

気に入らなければ、何度でもやり直しをさせたそうです。

まさに「写真の鬼」という形容詞がふさわしい撮影だったと聞きます。

 

戦後このときの写真はほとんどが失われてしまい、“幻”の写真と言われています。

土門自身により処分された、という説もあります。

 

実はこのときの写真、一部を予科練平和記念館で常設展示しています。

なぜ、“幻”となるはずだった写真が残っているのでしょうか。

そこには、まるで後世に残さなければいけないものだと神様が思われたかのような

偶然のできごとがありました。

 

今回の展示では、当館に所蔵・展示されている予科練の全写真のほか、

財団法人土門拳記念館に収蔵されている予科練の写真8点をあわせてご覧いただけます。

 

さらに、会場内では、土門と一緒に生活をしながら写真を撮られた元予科練習生の

インタビューも放映する予定です。

実際に土門の撮影を体験した方の生の声ですので、リアルに当時の状況が伝わってきます。

 

 

この夏、皆さんも“幻”となるはずだった土門の写真の目撃者になってみてはいかがでしょうか。

 

山形・酒田の土門拳記念館までは遠いけど・・・という方も、

ぜひ予科練平和記念館で土門の傑作の数々をご覧ください。

 

 

特別展「土門拳のまなざしー戦中・戦後と“幻”の写真」

2011年7月28日(木)~10月30日(日)

9:00~17:00(入館は16:30まで)

月曜休館(ただし8/15・9/19は開館)

予科練平和記念館20世紀ホール

 

【観覧料】

特別展のみ 大人200(160)円 小中高生100(80)円

常設展とのセット券 大人600(480)円 小中高生350(280)円

※(  )内は20名以上の団体・各種カード割引料金

※身障者手帳をお持ちの方、阿見町の小中学生は無料です。

窓口にお申し出ください。

 

 

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今日は仕事の合間をぬって、できあがったチラシとポスターの発送作業をしました。

展示解説員さんたちが手際よくお手伝いをしてくださいます。

 

 

チラシのデザインはこんな感じです。

 

 

あれ、何となく見たことがある感じ・・・と思われた方は、真の予科練平和記念館通です。

すばらしい!

実はこのチラシ、館内の展示のグラフィックを担当してくださったデザイナーさんが

作ってくださいました。

とてもすてきな仕上がりで大満足です。

 

チラシとポスターは全国各地に送らせていただきますので、

もしかしたらお目にとまることがあるかもしれません。

ご連絡いただければ、ご自宅にもお送りいたしますので、

ご希望の方はお電話にてお問い合わせください。

予科練平和記念館 029-891-3344

 

また、特別展の準備のため、7月26日(火)は臨時休館となります。

ご迷惑をおかけいたしますが、宜しくお願い申し上げます。

 

大観もあり

7月 1st, 2011

 我が故郷の芸術家と言えば?と問われたとき「横山大観」と答える茨城県人は多いことでしょう。水戸に生まれ育った大観は、茨城を代表する、しかも「BIG」な芸術家でした。

 

 横山大観で通っている大芸術家について1つ、2つ。

 彼は横山家へ養子に入る前「酒井秀麿(ひでまろ)」という姓名でした。水戸藩士・酒井家の子として彼は生まれました。1868年(明治元年)に生まれたとき、水戸藩内は明治維新の大混乱の渦中にあったと言われます。現在の水戸市城東2丁目に酒井家はあったとのこと。実は私が生まれ育った家とは50メートルしか離れていない所です。大観はある面で頑固者でしたが、私も自身を思い合わせ「水戸っぽ」らしさに同胞の親しみを感じています。

 

 

 「大観」という雅号の由来は様々に言われています。ただ、気宇の大きな人間・画家を目指す、といった意味で理解して大過ないでしょう。繊細にして豪放、その人間性は大観の画風そのものと言えます。大観は生涯の師・岡倉天心の影響を受け老荘思想に親しみます。秀才でもあった彼は、一言で言えば「生きる道」に深い関心をもったのです。自分は何者か?自分はどこへ行こうとしているのか?大観は1958年(昭和33年)に90歳で亡くなるまで、それこそ一生懸命にその課題を追求した男子でした。(でも、大観には、十分な学力がありながら現在の東京大学への入試制度でズルをして結果受験資格を失ったという、気が小さいと言うかお茶目と言うかの側面もあったのです。)

 

 

 予科練平和記念館にも横山大観ゆかりの品があります。予科練生が入隊する際に贈られた日の丸2旒(りゅう)です。「近思尽忠(きんしじんちゅう)」「武運長久(ぶうんちょうきゅう)」と揮毫されています。「近思尽忠」とは、身の回りを常に反省し忠義を尽くすこと、「武運長久」とは武人(軍人)としての運が長く続くこと、という意味でよいでしょう。この2つの言葉について詳しい説明はいらないと思います。大観は「お国のため」という思想を強くもった人で、戦時中は絵の売り上げを戦闘機や戦艦を作るために寄付したこともありました。そのため、戦後に戦争協力者と見なされ苦しんだ時期があったようです。

 

 

 大観と予科練生には共通する点が多いように私は感じています。最大のことは「お国のため」「信じるもののため」に身を挺して守るという心です。元予科練生も戦後は苦しんだ時期があったとのこと。大観と予科練生の生き方こそ違え、一生懸命さの悲喜こもごもに私はやはり考えさせられます。

 

 予科練生しかり、予科練生に関係した方々しかり、また戦争を経験した方々しかり、そうした方々のご経験をまずはしっかり受け止めたいと私は思います。そして、いろいろ考えてみたいと思います。

 

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後日、別途広報いたしますが、7月、8月の予科練平和記念館イベントについてお知らせいたします。

 

①7/16(土)「おはなしおさんぽの会」

  話題の絵本をママ解説員が読みます。すずしい館内でのんびり絵本を楽しんでください。

  ※参加は無料です。

   ◇時間 10時30分~ と 14時00分~

   ◇場所 予科練平和記念館ラウンジ

 

②7/17(日)元予科練生のお話会 「対談 激闘予科練」(語り継ぐ元予科練生の体験)

   ・旗艦愛宕「総員退艦!」  ・体験目撃「重巡愛宕の最後」

  ◇対談者 橋原 正雄 様(元予科練丙種12期生)

           戸張 礼記 氏(元予科練甲種14期生・予科練平和記念館歴史調査員)

   ・昭和19年10月22日夜、第2艦隊は、ブルネイを出航、レイテ沖海戦に参戦した。

  ・その頃、予科練甲14期生は、決戦の大空めざして、猛訓練に明け暮れていた。 

  ・しかし、23日の朝、待ち受けていた米潜の魚雷6本が、1番艦愛宕を狙って発射された。

 

 ③7/24(日)歴史調査員講演会 「阿見大空襲の悲劇」

   ◇講師  赤堀 好夫 氏(予科練平和記念館歴史調査員)

    ・昭和20年(1945年)6月10日の朝、阿見町は予科練を中心とした霞ヶ浦沿岸全区域に

        わたる米軍の大空襲により甚大な被害を受けた。これらの様子を、当時、被災された

      方々のお話を中心に講演していただく。

 

(②③共通)

◆場 所  予科練平和記念館20世紀ホール

◆時 間  14:00~15:00

◆観覧料が必要です(予約不要)

 

お問い合わせは予科練平和記念館まで     電話 029-891-3344