先日の講演会

2月 24th, 2011

みなさんこんにちは(*ゝω・)ノ

今日は雨が降ったり止んだりと安定しないお天気でしたが、

厳しさのゆるんだ空気に、ほっぺもゆるむ気持ちの予科練平和記念館です。


朝一番で、就職活動中のかわいい女子学生さんがお見えになりました。

予科練平和記念館をデザインしてくださった乃村工藝社さんの会社説明会に参加するため、

なんと徳島から夜行バスでいらっしゃったのだそうです!

また、お祖父様が予科練だったということで、とても熱心に、

丁寧に展示をご覧になってました。

こうした熱意と行動力が、きっと彼女の未来の扉をどんどん開けていくのだろうと思います。


スタッフもお父さん、お母さん&お姉さんの気持ちになって、一生懸命

応援させていただきました。

素直な笑顔が素敵なOさん。

お名前のとおり、大きく羽ばたいてくださる方だと思います。

来月の入社試験でも、Oさんのいいところがたくさん伝えられるといいですね!

心から応援しています。


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さて今日は、先日2月13日(日)茨城県県南生涯学習センターでの

講演会の様子をレポートしたいと思います。


この講演会は、お隣の土浦市にある県南生涯学習センターの多目的ホールで行ったもので、

ご担当Tさんはじめセンターの皆さんには、準備段階から大変お世話になりました。

ありがとうございました。


最初の30分は、予科練平和記念館学芸員が、霞ヶ浦地域と海軍のかかわりや

予科練の歴史などについてお話をさせていただきました。

実はこうしたかたちで大勢の方の前でお話しをさせていただくのは初めてのことで、

とても緊張しておりましたが、

当館の展示解説員さんが何名か聞きにきてくれましたので、客席にその姿を見つけて

とても心強く、なんとか無事時間内にお話しをすることができました。


休憩をはさみ、いよいよ真打の登場です。

元甲種第14期予科練生の戸張礼記さんです。

この日の戸張さんは、ブルーのシャツにピンクのネクタイ。

きまっています。


最初に、「皇国の母」という戦時中の歌を流して雰囲気作りをする戸張さん。

戦地で亡くなった夫の忘れ形見の赤ちゃんを育てていくというお母さんの歌です。


当時の気分になったところで、戸張さんの子ども時代のお話しや

なぜ予科練を受験したのか、予科練の訓練の様子や終戦時の気持ちなどを

パワーポイントを使ってお話ししてくださいました。

このパワーポイントの資料も、全部戸張さんが作ったものです。

すばらしいです。


訓練のお話しのところでは、実際に行なわれていた「バッター」の実演つき。

「バッター」とは、野球のバットを太くしたような固い木の棒で、通信の授業で

聞き取れなかったり、競争に負けたりすると、これでお尻をたたかれます。


教官役の戸張さんと、予科練生のモデルになってくださった県南生涯学習センターの

職員さんです




この方は、実は戸張さんの講演中、舞台の袖で音響も担当してくださっていました。

表に裏にのご活躍、ありがとうございました。


戸張さんは時間をいっぱいまで使っての熱の入った講演で、最後には会場の皆さんと

「千の風になって」を合唱されていました。


当日会場には、84歳になる戸張さんのお姉さんもかけつけ、花束を

渡されていました。

講演後もたくさんの人に囲まれた戸張さん。本当にお疲れ様でした。

充実の表情です。



これからもお元気で、たくさんの方に予科練のお話しをしていただきたいと

思っています。

予科練平和記念館でも、戦争体験者のお話を聞く会を開催してまいります。

詳細は館のHPやブログ、新聞等でお知らせいたしますので、

ぜひご覧ください。



余談になりますが、戸張さんが使用する「バッター」を手に持って

土浦駅の西口を歩いて県南生涯学習センターへ向ったのですが、

スーツ姿でこんなにゴツい木の棒を持ち歩く人間は、すれ違う人に

どう見えているのだろうと思い、

そんな状況の自分におかしくなりました。

もちろん「軍人精神注入棒」という文字のところは紙でくるまれて隠れておりましたけれども。


人間はいろんな体験をするものですね。




燻蒸作業が終わりました

2月 20th, 2011

 みなさんこんにちは(*^-^*)

14日(月)から18日(金)まで、資料燻蒸(くんじょう)作業のため

臨時休館とさせていただき、ご予定を立てていただいた皆さんには

大変ご迷惑をおかけいたしました。

お陰様で無事に作業が終わり、ご寄贈いただいた資料を

収蔵庫におさめることができました。


予科練平和記念館の館内には、温湿度を一定に保ち、

資料をより長く保管できるように設計された「収蔵庫」という部屋があります。

寄贈された資料は、「燻蒸」という保存消毒作業を経て、この収蔵庫にて

永年保管されます。


燻蒸作業は、今後もだいたい年に1度のペースで行なう予定です。

この作業にはガスを使用いたしますので、どうしても全館休館になってしまい、

ご迷惑をおかけしてしまいますが、

資料を永く保存していくための大切な作業ですので、何卒ご協力をお願いいたします。

今後の臨時休館の予定は、予科練平和記念館のホームページや

町広報誌「広報あみ」などでお知らせしてまいりますほか、

お電話でもご案内いたしますので、ぜひご確認下さい。


また、先日の13日(日)に行ないました講演会の様子は

次回レポートしたいと思います。



さて、今日はうすぐもりながら、吹いてくる風の中にかすかに

梅の香りを感じる予科練平和記念館です。


筑波山の梅林では昨日から、梅の名所、水戸の偕楽園では

今日から梅まつりがはじまりました。

偕楽園の梅は現在4分咲きだそうで、咲き始めの風情を感じられるころでしょうか。

千波湖に向いている南斜面の紅梅などは、大分咲いているかもしれません。


皆さんも身近なところで春の訪れを感じていらっしゃることと思います。

まだまだ空気が冷たい中でも、確実に春は始まっているので、

いろんなものの始まりや芽吹きを見逃さないように、いつもより小さな変化に

敏感になりたいなと思う今日この頃です。


当館にも遠方からの団体のお客様が増えてまいりました。

「命の大切さ」がテーマの一つである予科練平和記念館ですので、

コースの一つに加えていただけると、自由に観光できる楽しさやありがたさに

改めて気付かれるかもしれません。


茨城には筑波山、水戸の偕楽園、弘道館などの梅の名所がたくさん

ありますので、県外にお住まいの皆さんも、ぜひ春を探しに茨城にお越し下さいね。

派手さはありませんが、のんびりほっこり楽しめると思います。

当館から筑波山へは一般道で約1時間、偕楽園へは常磐自動車道水戸IC

ご利用で約1時間です。(道路状況等によりかわります。)



筑波山梅まつりオフィシャルサイト(社団法人 筑波観光コンベンション協会)

http://www.umematsuri.jp/


山の斜面にありますので、歩きやすい靴でいらっしゃるとよいと思います。

梅越しに山腹からの眺望が楽しめます。

梅林の入り口にある休憩所では、冷えた体に嬉しい梅茶の無料サービスがあります。



偕楽園オフィシャルHP

http://www.koen.pref.ibaraki.jp/park/kairakuen01.html


東門からお入りいただくのが一般的ですが、もしお時間があれば表門をご覧いただいて、

竹林を通ってから梅林をご覧いただくと、より深く偕楽園を楽しんでいただけます。

(偕楽園・桜山駐車場から梅桜橋を渡ってお入りいただくのがおすすめですが、

ちょっと歩きます。)

園内の好文亭からの景色は本当に最高ですので、お時間がありましたら

ぜひ入ってみてくださいね。



弘道館公園(茨城県営公園都市公園オフィシャルサイト)

http://www.koen.pref.ibaraki.jp/park/kodokan01.html


弘道館公園は、偕楽園を造園した水戸藩九代藩主徳川斉昭が作った藩校跡地の

公園です。

斉昭の息子で、江戸幕府最後の将軍となった徳川慶喜もここで学びました。

当時の建物も残っていますので、梅だけでなく、当時の水戸藩の藩士達の精神も

感じていただけると思います。

偕楽園にお越しの際はこちらもぜひどうぞ。


14(月)から臨時休館です

2月 13th, 2011

みなさんこんばんは(^^)/

今日は土浦市にあります県南生涯学習センターさんにて

『「予科練」と呼ばれた少年たち』の講演会をさせていただきました。

詳しくは臨時休館後にアップさせていただきたいと思いますが、

たくさんの方にご来場いただき、一緒にお話しをしました

元予科練生の戸張さんもとても張り切っていらっしゃしました。

ご参加くださったみなさん、本当にありがとうございました。


さて、予科練平和記念館は明日14日(月)より18日(金)まで、

今年度受入資料の燻蒸作業を行なうため、臨時休館となります。

予定をたててくださっている皆さんには大変ご迷惑をおかけいたしますが、

大切な資料を後世に伝えるための重要な作業ですので、

何卒ご理解ご協力をお願い申し上げます。

期間中は記念館の近くが一部立ち入り禁止になる可能性がありますので、

どうぞお気をつけ下さい。


現在20:07分、明日の燻蒸作業の準備中です。

今日は講演会あり、NHK連続テレビ小説ご担当の方のご来館あり、

燻蒸作業の準備ありで、エネルギーが切れてきてしまいました・・・。

先ほど飲んだ栄養ドリンクが早く効いてくれることを祈りつつ、

また作業に戻りたいと思います。


この3連休は雪が降ったりで、体調を崩しやすいお天気でしたので、

皆さんもどうぞご自愛ください。

それでは、また臨時休館明けにお会いしましょう!



「記念館がふるさと」

2月 12th, 2011

寒さ続く2月2日(水)、
この予科練平和記念館も開館1周年を迎えることができました。

この1年間で88,000人余のお客様が全国各地からお見えになり、
記念館にお迎えすることができました。
ご来館頂いた方々に深くお礼申し上げます。
このようなご好評をいただけたのも、
関係者や協力者の多大なるご支援とご理解があったからからこそと、
感謝申し上げます。

思い起こせば開館間際は、猫の手も借りたいほどの忙しさの中、深夜まで準備に終われ、
これからどうなるのかと不安で一杯でした。
そして開館前日には、雪が降り眠れぬ夜となりました。
しかし、一夜明けてみると、不安を吹き飛ばす大盛況、
700人以上もの方々で館内は大賑わいとなり、
胸を撫で下ろしたことが遠い昔のように感じられます。

慌ただしい1年間でしたが、
戦争体験者や元予科練生や色々な方々にお会いする折り触れ、
戦争の悲惨さ・過酷さ・残酷さを痛感する日々でもありました。

そんな中、1年目のこの日、
一人の元予科練生のAさん(甲種13期生・土浦海軍航空隊入隊)が、
1周年ということで神奈川県からわざわざご来館されました。
Aさんは、何度もお越しになっておられますが、
この記念館は、私の「ふるさと」であり、
「ここに来ると元気が出る、色々な人に私のふるさとを伝えたい。」
とおっしゃっておられました。
Aさんは、予科練に憧れ入隊し、昭和19年6月に土門拳が、
土浦海軍航空隊の予科練生(甲13期)を撮った時の分隊員でした。
多くの仲間と過した青春の日々、格別の思いがあるのでしょう。
また元気でお越し下さい。

そしてもう一方ご紹介したいと思います。
昨年11月に短歌愛好会の皆様が、ご来館されました。
兵士たちへの思いを詠んだ詩が届けられましたので、
一部ご披露したいと思います。
○鳴り響くモールス信号切れたとき若鷲尽きたる証なりと
○展示さる少年兵の遺書読みぬ純真なりしよ涙誘いぬ
○若きらの命捧げし阿見の地に平和を希う館の成れり
○この平和尊き命の賜物ぞ守らねばならぬ責任重し
すばらしい詩ありがとうございました。
これからもたくさんの詩、詠んでください。

2年目を迎える今年、沢山の来館者にお出でいただける様、
夏期特別展や収蔵品展などの事業にも力を入れて行きたいと考えています。
皆様にご満足いただける記念館を目指し、職員一同精進してまいりますので、
どうぞ一度足をお運び下さい。
武器学校の梅の花も咲き始め、皆様を歓迎しています。

平成23年2月12日
館 長 糸賀 富士夫

1周年を迎えて

2月 2nd, 2011

 みなさんこんにちは(*^ー^*)

今日も穏やかに晴れた予科練平和記念館です。


当館は今日、開館1周年を迎えることができました`*:;,.★ ~☆・:.,;*

多くの方に支えられて、無事に1年間、開館できたことを本当に嬉しく思っています。

お陰さまをもちまして、昨日の時点で、8万8千人を超すお客様にご来館いただくことが

できました。

ご来館くださいました皆さん、ありがとうございました。


予科練平和記念館も、無事に一つ年を重ねて、心なしかすこし誇らしげな感じに見えます。



阿見町ライオンズクラブさんが、館の近くに桜の木を植樹してくださいました。

ありがとうございます。

植えたばかりでまだ落ち着かないかもしれませんが、春にはきれいな桜の花が

シルバーの予科練平和記念館に優しいいろどりを添えてくれることと思います。



思い返してみると、1年前の昨日は大雪でした。

先の見えない不安を抱えながら過した去年の今ごろのことは、今でも忘れることができず、

時々思い出しては、あのときよりはまだ大丈夫だと自分を励まします。


それは、多分他のスタッフも同じだったと思います。

特に、お客様と深く関わる展示解説員さんには、十分なフォローができずに

とても申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、

解説員さん一人ひとりがとてもすばらしく、準備不足や至らない点をみんなで補って

とても良い流れをつくってくださいました。

この1期生が作ってくれた、お客様を大切にお迎えする気持ちや姿勢が

これからも受け継がれていくことを願っています。



また、以前館内売店のスタッフをしてくださっていたMさんからお花をいただきました。

とても素敵なので窓口に置かせていただいてます。



お花があると、場が華やかになりますね。

Mさんの笑顔のように、とってもキュートでかわいいお花ですね。

どうもありがとうございました!


また、元予科練生からもお祝いのお言葉やお電話をいただきました。

皆さん本当にありがとうございます。


お昼過ぎには、前町長と奥様がおみえになりました。

“今日はお誕生日だからね”と、奥様が素敵な笑顔でおっしゃったのが印象的でした。



明日からは、予科練平和記念館にとってまた新しい1年の始まりです。

人間でいえば、ちょうどはいはいを過ぎて、徐々に行動範囲が広がっていく

ころでしょうか。

予科練平和記念館も、まだまだ試行錯誤のところがありますが、

これからは、いままで当館をご存知ではなかった方にも広くお知らせして、

激動の昭和を駆け抜けた「予科練」の少年たちを知っていただき、

今の平和の大切さを感じていただけるよう、頑張ってまいります。


2年目の予科練平和記念館にも、皆さんの応援を宜しくお願い申し上げます。